2009年 10月 20日
読書の秋・・・から脱線。
「…大島に、繻珍の帯を締め、畳表の履物をはいて出た。」
「唐桟の袷に対の羽織、博多独鈷の帯を締め・・・」
「…洗いざらしの銘仙の着物と羽織に、筋着れした人絹の帯をしている。」
というのを読んで、いったいどんな服装か想像できますでしょうか?
「白い巨塔」「沈まぬ太陽」などで有名な山崎豊子さんの「花のれん」という本からです。こちらは昭和33年の本なんですね。そしてこの本は大正~昭和の物語です。時代背景や登場人物の服装などの描写が、割と事細かにかいてあるのですが(そりゃあ、作者様は大正13年生まれですからねえ)
あと何年かしたら、この衣装描写にも注釈を付けなければ、本を読んでも想像できなくなるのでは??
むしろ注釈をつけても理解しがたくなるのでは?
と思いました・・・。私はこうして今は着物を扱っている身ですので、上記にある服装は「それとなく」想像することが出来ます。それとなく想像=頭の中に映像が浮かぶので、物語の情景が割りと浮かびやすい=より一層小説の世界観が理解できるということなので、私は大変面白く拝読することが出来ました。
小説のお話とは少し違いますが、今年も何名か「高校演劇」をやってらっしゃる生徒さんがご来店下さいました。私も昔高校演劇をやっていたのでよくわかるのですが…
時代物をやると舞台装置や衣装へのツッコミが多すぎる!(審査員、本編見ろよ!)
高校生の部活動ですから、予算や衣装にも限界があります…。それなりに頑張っています。頑張っているけれども「やっぱりそれはどう考えても間違いですよ」という物もあります。
審査員に突っ込まれる前に、間違いを指摘してあげられる人が減っているんだなあ・・・と言うことも痛感します。(それは当時の細かい時代背景という事よりも、一般的な着物のTPOなどに関して)
よく年配の方が「最近の若い人は着物きないですからね」とおっしゃいます。
本当にそうでしょうか?
私は「着物を知らない」の間違いだと思っています。
それはとても悲しいことです。
とまあ・・・話は脱線してしまいましたが
お母さんやおばあちゃんが着物のことを教えてくれないのなら、私たちスタッフが教えて差し上げます!
着物って楽しいよ!着物は綺麗だよ!着物着ているとお得なこと沢山あるよ!
何がきっかけで、着物に興味を持つようになるかわかりませんしね~
(かく言う私も、入社当時は着物のたたみ方も知らない人でしたよ)
と言うことで、私たちも全力で皆様の着物ライフをサポートしていきたいと思います!(今更?いや改めてです!)
で、読書の秋・・・のはなしでしたよねー。
勿論直木賞を受賞したお話なので、とても面白かったです。
やっぱり、登場人物の服装がその人物の意気込み次第で変わるのが事細かにかかれているのも、ニヤニヤしながら読めました。これも何より今の仕事のお陰です。
八戸店の店頭には、今たくさんーのヴィンテージ着物が並んでおります!
ぜひぜひ実際に見て、触って、感じて理解してみてくださいね!
まとまりの無い長文すみませんです。マツバラ
by 8-nohe
| 2009-10-20 16:20
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